新元号『令和(れいわ)』の発表後、典拠となった万葉集が脚光を浴び、万葉集の歌碑が設置されている万力公園「万葉の森」が話題となっています。万力公園「万葉の森」は、松、梅、すみれ、彼岸花など万葉集にうたわれた植物が公園内に多く自生していたことから、その植物の歌碑を園内にちりばめ、平成5年万力公園「万葉の森」として開園しました。
『令和』は万葉集巻五 梅花の歌三十二首の導入部分「令月にして気淑く風和ぎ」から引用されましたが、公園内には三十二首の一つ「わが園に梅の花散るひさかたの天より雪の流れ来るかも(大伴旅人)」の歌碑もあります。
このほか、万葉集には『林』の中で静かに息ずく『蘭』『松』、自由に飛び交う『蝶』や『鳥』、ひっそりと佇む『霞』提の遺構『雁』行堤など、この「万葉の森」に関する言葉がいくつも含まれています。
奈良時代に編纂された日本最古の歌集「万葉集」と、平成の時代に整備された「万葉の森」が、新たな元号『令和』の制定によって結びつくという、不思議な縁を感じざるを得ません。
広大な公園内にちりばめられた万葉歌碑を見つける散策にでる中で、万葉の文化に触れ、自然を味わい、この公園があなたにとって憩いの場となれば幸いです。
					
それぞれの季節の万葉植物が道沿いを彩る遊歩道です。たくさんの万葉歌碑にも出会えます。(約1,200m)
サクラの道~ウノハナの水~ヤマブキの道~ウメ園~ツバキの森~アセビの森~サクラの広場


それぞれの季節の万葉植物が道沿いを彩る遊歩道です。たくさんの万葉歌碑にも出会えます。(約500m)
アジサイの広場~ヤマユリの群落~フタリシズカの群落


それぞれの季節の万葉植物が道沿いを彩る遊歩道です。たくさんの万葉歌碑にも出会えます。(約500m)
ススキ原~ナデシコの河原~ハギの道~ヒガンバナの群落~雑木の道



万葉集の研究の権威であった(故)犬養孝さん、現・国際日本文化研究センター名誉教授・中西進さんのお二人に直筆で書いていただいた歌碑も設置されています。
歌碑の中でうたわれている植物や動物を見ることができ、歌と動植物を一緒に楽しむことができます。
広大な公園内にちりばめられた万葉歌碑を見つける散策にでる中で、万葉の文化に触れ、自然を味わい、この公園があなたにとって憩いの場となれば幸いです。
万力公園万葉の森・歌碑のうた一覧(PDF形式 182KB)
万力公園万葉の森・犬養孝さん・中西進さんの歌碑(PDF 115KB)
犬養先生の万葉歌碑は、「芝生の広場」の「夏の道」沿いにあります。歌碑の傍らからは、犬養先生のメッセージと万葉歌碑の解説が流れます。

中西先生の万葉歌碑は、「噴水広場」近くの「春の道」沿いにあります。
